
整数乗について、指数法則が成り立ちますが
証明は教科書には簡単にしか
書かれていないと思います。
なぜかと言うと
厳密に証明しようとすると
計算の量がとても多いからです…。
この記事では、面倒がらずに
整数乗の指数法則を
一つずつ証明して行きます。
目次[開く]
整数乗の指数法則
実数a、b≠0と整数p、qは次の3つの等式を満たします。
整数乗の指数法則
- apaq=ap+q
- (ap)q=apq
- (ab)p=apbp
整数={自然数、0、負の数}なので証明するには、
全部で9つ通り確かめる必要があります。
かなり長くなります。

自然数乗の証明
自然数nについて
自然数乗の定義
an:=a×a×⋯×a⏟n個
である。
m、nは自然数とする。
aman=am+n
aman=(a×⋯×a)⏟m個×(a×⋯×a)⏟n個
=a×⋯×a⏟m+n個
=am+n
(am)n=amn
(am)n=(a×⋯×a⏟m個)n
=(a×⋯×a)⏟m個×⋯×(a×⋯×a)⏟m個⏟n個
=a×⋯×a⏟mn個
=amn
(ab)n=anbn
(ab)n=ab×ab×⋯×ab⏟n個
=(a×⋯×a)⏟n個×(b×⋯×b)⏟n個
=anbn
0乗の証明
0乗の定義
a0:=1
である。
nは自然数とする。
p=自然数、q=0
ana0=an+0
{ana0=an×1=anan+0=an
(an)0=an×0
{(an)0=1an×0=a0=1
(ab)n=anbn
証明済み。
p=0、q=自然数
a0an=a0+n
{a0an=1×an=ana0+n=an
(a0)n=a0×n
{(a0)n=1n=1a0×n=a0=1
(ab)0=a0b0
{(ab)0=1a0b0=1×1=1
p=q=0
a0a0=a0+0
{a0a0=1×1=1a0+0=a0=1
(a0)0=a0×0
{(a0)0=10=1a0×0=a0=1
(ab)0=a0b0
証明済み。
負の数乗の証明
自然数nについて
負の数乗の定義
a−n:=1an
である。
m、nは自然数とする。
自然数乗の指数法則を認めます。
p=自然数、q=負の数
ama−n=am+(−n)
m>nの場合
ama−n=am×1an=am−n=am+(−n)
m=nの場合
ama−n=am×1an=1=a0=am+(−n)
m<nの場合
ama−n=am×1an
=1an−m=a−(n−m)=am+(−n)
(am)−n=am×(−n)
{(am)−n=1(am)n=1amnam×(−n)=a−mn=1amn
(ab)n=anbn
証明済み。
p=負の数、q=自然数
a−man=a(−m)+n
a−man=a(−m)+n
⇔ana−m=an+(−m)
と見れば証明済み。
(a−m)n=a(−m)×n
{(a−m)n=(1am)n=1(am)n=1amna(−m)×n=a−mn=1amn
(ab)−n=a−nb−n
{(ab)−n=1(ab)n=1anbna−nb−n=1an×1bn=1anbn
p=0、q=負の数
a0a−n=a0+(−n)
a0a−n=1×a−n=a−n=a0+(−n)
(a0)−n=a0×(−n)
{(a0)−n=1−n=1a0×(−n)=a0=1
(ab)0=a0b0
証明済み。
p=負の数、q=0
a−na0=a(−n)+0
a−na0=a−n×1=a−n=a(−n)+0
(a−n)0=a(−n)×0
{(a−n)0=1a(−n)×0=a0=1
(ab)−n=a−nb−n
証明済み。
p=q=負の数
a−ma−n=a(−m)+(−n)
a−ma−n=1am×1an
=1am+n=a−(m+n)=a(−m)+(−n)
(a−m)−n=a(−m)×(−n)
(a−m)−n=(1am)−n
=1(1/am)n
=1(1/am)n×(am)n(am)n
=(am)n{(1/am)×am}n=(am)n=amn=a(−m)×(−n)
(ab)−n=a−nb−n
証明済み。
まとめ
以上ですべて示せました。
負の数乗からが難しいですね。