ASMR

【暑くて大変…】
ASMR収録と防音室の相性を解説

ASMRの配信で静かな環境を求めて、
防音室の購入を検討される方もいると思います。

結論から言うと、防音室は
動画投稿者さん向けのアイテムで、

Live配信者さんにとっては
冬と春・秋はそこそこ便利ですが、
夏は室内が暑くなり過ぎて厳しいです。

この記事では、防音室の中は確かに静かなのですが、
高温多湿になりやすい過酷な環境であること等、

デメリットをまとめて、
安全に使うための情報発信をして行きたいと思います。

YAMAHA、KAWAI公式サイト、
YouTubeの防音室レビュー動画から得た情報及び、
私の好きな配信者さんで10人くらい
防音室を使われている方がいるので、
そのとき聞いた話を参考に書きます。

ASMR収録と防音室

始めに、防音室がどんな感じかは
こちらのmirin ASMR様の動画を見ると良く分かります。

つまり、防音室を使うと

換気扇の音とホワイトノイズだけの状態

で収録できます。

ポイント

防音室は換気扇を回しながらの使用が必須。

室内は密閉空間なため、
換気扇を止めてしまうと酸欠で倒れてしまいます。

なので完全な無音状態は作れず残念ですが、
外の音は35~70dBまで減らせるため
ほぼカット、あとは機材の持つホワイトノイズだけです。

換気扇の音より大きな環境音に悩まされている
配信者さんにとって便利と言えるでしょう。

PCのファン

防音室を使う大きなメリットに
デスクトップパソコンなら、
本体は防音室の外に置くことで
PCのファンノイズを隔離できます。

ケーブルは防音室の壁に穴を開けて通します。

PCの排熱で室内が暑くなることも防げます。

Wi-Fi

ちなみに防音室の壁は電波を通すので、
Wi-Fiも基本繋がります。

スマートフォンが使えます。

デメリットは沢山あります。

お高い

防音室を作っている信用できる企業さんは
YAMAHAとKAWAIで、
小型の物でも60~120万円はします。

2024年現在、最安値はYAMAHAの
ユーザー組立型簡易防音室の約40万円です。

それ以下の値段の防音室は性能面がイマイチらしく、
結局は購入後の補強工事が必要になるみたいです。

せまい

普通の人が買えるレベルの防音室は広さ1.5畳ほど。

机、椅子、機材を入れたらいっぱいです。

部屋のスペースをとる

部屋に設置すると
その分、部屋が狭くなります。

コンセントを引っ張って来たりと、
ケーブル類で防音室周りもゴチャゴチャします。

賃貸の人は設置に大家さんの許可も要ります。

防音室の中の環境

そして一番の問題は

高温多湿かつ酸素の薄い環境

です。

密閉された狭い空間なため、
体からの熱と水蒸気、呼吸で次第にそうなって来ます。

長くいる程に体力を奪われる過酷さがあります。

湿度の高い環境は
マイク等の機材を傷める原因にもなります。

そのため通常、防音室にはエアコンも付けられて、
室温と湿度の調整が可能です。

ところがASMRだとエアコンの音すらもノイズです。

防音室はASMRでの使用は想定外、
楽器の演奏やゲーム配信が主な使い道です。

なので換気扇だけで頑張ることに
なるのですが夏はかなり暑く、ほぼ無理。

冬でも時間と共にだんだん暑くなるそうです。

季節ごとのタイムリミットの目安は、
1.5畳の小型の防音室で

季節タイムリミット
15分
春・秋1時間
1.5~2時間

程度なようです。

(防音室を使ってる配信者さんの暑がり具合から推測してます)

防音室は動画投稿者向き

この問題も、動画投稿者さんであれば、
例えば15分ごとにカットを挟むことで解決します。

撮影していて辛くなったら扉を開けて、
外に出て防音室の換気をしつつ休憩できます。

防音室のインテリアを揃えれば、
見栄え良しの撮影スペースにもなるので
とても向いてます。

Live配信者さんの場合

大変なのはLive配信者さんです。

リスナーさんが居るため途中に休憩を挟めません…。

辛くなったら無理せず
防音室の扉を開けて、配信を続けましょう。

防音室から想定される危険

夏に防音室をエアコンなしで使っていて、
熱中症になると、とても危険です。

防音室のドアは重たく作られているので、
体に力が入らない状態では脱出できません…。

最悪の事態になる可能性もあります。

緊急時のために電話など、外との連絡手段を用意しましょう。

YAMAHAさんの防音室を安全にお使いいただくために
もお読みください。

暑さ対策

一応、暑さ対策もあります。

配信直前まで防音室の置いてある部屋の
エアコンを点けて冷やしておくのは、もちろんとして、

そのまま、防音室の中に入った後も部屋を
それこそ16℃まで冷やしておくと、
春・秋と同じ条件で使用できます。

冷却グッズを利用したり、

配信途中で辛くなったら、
あらかじめ録っておいたASMR音声を流して、
それを聞いてもらっている間に
防音室の外に出て休憩したりと、

されている配信者さんが居ます。

また個人的にですが、タオルで包んだ
保冷剤をたくさん持って入ったら、
中がクーラーボックスみたくなって涼しいのかな、
と思います。

保冷剤で湿度が上昇する可能性はあります。

不安は残るので、夏もLive配信するなら
やはりエアコン付きの防音室が安全です。

より良い環境の作り方

換気扇がポイント

ASMRで防音室を快適に使うには一つ、
換気扇の性能が大事です。

なるべく換気量が多く、
静かなほど好ましいです。

熱交換型(豆知識)

防音室には熱交換型換気扇という
特殊な換気扇がよく用いられます。

これは室温はそのままに
外気を取り込める機能を持っていて、
防音室のエアコンとの相性が良いです。

(エアコンで調整した室温を保てます)

これはエアコンなしの場合は裏目に出ます。

暑くて外の空気を取り込むつもりで
換気扇を回しても暑いままです…。

ASMR中は熱交換機能をオフにしましょう。

湿度交換型

湿度もそのままにしてしまうタイプもあるので同様に注意です。

体験方法

防音室は町の楽器店に展示されている事があり、
換気扇を含め仕様をチェックできます。

YAMAHAの防音室体験の申し込みはこちらからできます。

また高価なためオーダーメイドに近いです。

相談してASMRに適した環境を作ってくれるかも知れません。

具体的には、エアコンは防音室の外のものを利用して、
どうにか冷風だけを防音室の中に届けることになると思います。

こちらの桜樹みりあさんのポストだったり

こちらの防音室専門家さんの記事でも
エアコンの送風口と防音室をダクトホースで
結べる可能性を考えていたり、

あるいは、せめてエアコンと
防音室の換気口の間に扇風機を設置したり、

越えるべき課題は多いですが、もし上手く行けば
エアコンの音は防音室の外に置いたまま
冷風だけを取り込めるので、理想の環境となるでしょう。

大型の防音室

空気の問題は大型の防音室ほど優しくなります。

例えば6畳の部屋全体を防音室に改築したなら
それなりの時間、高温多湿を避けられるでしょう。

ただし300万円はかかります…。

自宅にスタジオを建ててしまう配信者さんも居ます。

防音室の代わり

何だかもう防音室は色々と大変なので
静かな田舎に引っ越した方が早いかもです。

田舎も夜は虫やカエルの鳴き声があるそうですが、
探せばきっと良い所が見付かるはず。

押し入れ

もしくはお手軽に、
押し入れの中にこもるのも良いと思います。

私も試しに家の押し入れにもぐってみたら
そこそこ防音効果を感じました。

まとめ

防音室の快適さはエアコンによって支えられているのですが、
ASMRにおいてはエアコンの音すらノイズです。

換気扇の音とホワイトノイズだけの
環境を作れるのは便利なものの、
長時間の使用は体に負担をかけるため、

動画投稿者さんには向いている一方で、
Live配信者さんにとって暑い季節ほど厳しくなります。

防音室はお高い割にはデメリットが多いので、
購入前の参考になれていたら幸いです。

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