エレキベース

【日本語訳】Hartke HA3500 HA5500
マニュアル(アンプヘッド取扱説明書)

hartke, ha3500, ha5500のマニュアル

HartkeのアンプヘッドHA3500/5500のオーナーマニュアルから、
各部の名称、説明、使用方法を抜粋して日本語に翻訳しました。

原文のマニュアルはこちらです。

免責事項

非公式のマニュアルになります。
私自身Hartkeのベースアンプを持っていて
その際、日本語のマニュアルが無くて困ったので
自分用を兼ねて公開しています。
ご利用は自己責任でお願いします。(* ᴗ ᴗ)⁾⁾

前方パネル

hartke, ha3500, ha5500の前方パネル
  1. パッシブインプット - パッシブベースはこちらのジャックにお繋ぎください。口径は1/4インチ、ハイインピーダンス(100kΩ)、入力感度は20ミリボルトです。
  2. アクティブインプット - アクティブベースはこちらのジャックにお繋ぎください。口径は1/4インチ、ハイインピーダンス(100kΩ)、入力感度は60ミリボルトです。
  3. プリアンプA(真空管)- 昔ながらの真空管アンプをどれくらい使うかを調節できます。(この製品では実際に真空管を内蔵しています)プリアンプA、Bを同じ量だけ使うと、片方だけ使ってる時の2倍の音量になります。両方のプリアンプのつまみを最大(10)にして使うことはおすすめしません、大抵は不快な歪みを発生させる事になります。
  4. プリアンプB(ソリッドステート)- ソリッドステートアンプをどれくらい使うかを調節できます。プリアンプA、Bを同じ量だけ使うと、片方だけ使ってる時の2倍の音量になります。両方のプリアンプのつまみを最大(10)にして使うことはおすすめしません、大抵は不快な歪みを発生させる事になります。
  5. コンプレッサーLED - コンプレッサーのかかり具合をLEDで確認できます。緑色に点灯してる時は(例えばつまみをOffに合わせてる時)コンプレッサーは働いてません。光の消えている時は、約2:1の割合で音を圧縮してます。赤く点滅してる時は、レシオが∞の近くまで来てしまっています。(入力値の最大まで音を圧縮します)赤く点灯してる時は、完全に音量の変化が失われています。この製品は入力信号に応じてコンプレッサー、リミッターの働きを適宜調整します。さらに詳しく知りたい方はこのマニュアルの「コンプレッサーについて」をお読みください。
  6. コンプレッサー - コンプレッサー(音の圧縮)の使用量を調節します、つまみを動かすとスレショルドとレシオ(2:1から∞まで)も同時に変化します。反時計回りに回してOffに合わせると、バイパスされてコンプレッサーは働きません。(Offに合わせるとクリック音がします)時計回りに回すとコンプレッサーの使用量を増やします。(レシオを1から∞まで変化させます)さらに詳しく知りたい方はこのマニュアルの「コンプレッサーについて」をお読みください。
  7. グラフィックイコライザー In/Out スイッチ - Inにしてる時はグラフィックイコライザーを使用し、Outにしてる時はバイパスされます。お好みの音色をつまみを動かして作って置き、(「プリセット」しておける)ボタンひとつでオンオフできます。
  8. グラフィックイコライザー - 10個のつまみを動かすことで各周波数帯(30Hz, 64Hz, 125Hz, 250Hz, 500Hz, 1kHz, 2kHz, 3kHz, 5kHz, 8kHz) を15dBまで増幅、減少させられ、好きな音色を描けます。真ん中の0の位置につまみを合わせてる時はイコライザーは働きません。つまみを上にあげると対応する周波数帯を増幅させ、下にさげると減少させます。 さらに詳しく知りたい方はこのマニュアルの「イコライザーについて」をお読みください。
  9. ローパス - このつまみで100Hzを中心とする広範囲の低周波数帯を18dBまで増幅、減少させられます。一般的にはグラフィックイコライザーで音作りする前にローパス(とハイパス)を調節してください。さらに詳しく知りたい方はこのマニュアルの「イコライザーについて」をお読みください。
  10. ハイパス - このつまみで10kHzを中心とする広範囲の高周波数帯を18dBまで増幅、減少させられます。一般的にはグラフィックイコライザーで音作りする前にハイパス(とローパス)を調節してください。さらに詳しく知りたい方はこのマニュアルの「イコライザーについて」をお読みください。
  11. マスターボリューム - 全体の音量を調節します。ノイズを減らすためにエレキベースのボリュームつまみを最大または最大近くにした状態で、マスターボリュームの調節をしてください。
  12. 電源LED - 電源を入れると光ります。
  13. 電源スイッチ - 製品の電源をオンオフできます。

背面パネル

hartke, ha3500, ha5500の背面パネル
  1. ヒューズ - ヒューズ入れです、また現在選択されている電圧の規格を確認できます。アンプを使う前に正しい電圧規格になっている事を確認してください。ヒューズの規格は10アンペアに対しては 115ボルトのAC電源、6.2アンペアに対しては230ボルトのAC電源です。電圧規格の変え方についてはこのマニュアルの付録B を参照してください。
  2. ACプラグ差込口 - 同梱のIEC規格に準拠した ACプラグをここに差し込んでください。
  3. スピーカーアウト - 4, 8, 16Ωのベースキャビネットをこちらの1/4インチのジャックに繋げます。警告:低い周波数の電気信号を高い電力で出力しますので、エレキベースのために作られた適切なスピーカーキャビネットを使ってください。(少なくとも 600W, 4Ωの物を)私達はHartkeのアンプにはHartkeのベースキャビネットを合わせる事をお勧めします、ですが他社ブランドの物もお使い頂けます。
  4. ファン - 製品の排熱用のファンです。ファン周りの障害物を取り除いて、常に新鮮で冷たい空気を供給してください。また製品は塵、ほこりの無い環境でお使いください。
  5. エフェクトセンド - こちらの1/4インチのジャックからローインピーダンス(100Ω)の電気信号を外部エフェクター(リバーブ、エコー、コーラス、フランジャー、ハーモナイザー、など)に送れます。 出力レベルは約0dB から+4dBでHA3500/5500のイコライザー、コンプレッサーの影響を受けます、しかしマスターボリュームの影響は受けません。またルーティングされた電気信号をミキシング機材、アンプに入力感度+4dBで送る事もできます。
  6. エフェクトリターン - こちらの1/4インチのジャックからエフェクトセンドで外部エフェクターに送った電気信号をローインピーダンス(600Ω)で戻せます。
  7. バランス - こちらのつまみで外部エフェクターに送る前の音(ドライ)と、送った後の音(ウェット)の混ざり具合を調節できます。真ん中の0に合わせると送る前の音と、送った後の音を同量混ぜ合わせます。反時計回りに回して"Send"に合わせると送る前の音のみ、時計回りに回して"Return"に合わせると送った後の音のみを出力する様になります。もしお使いの外部エフェクターにも ウェット/ドライ調節つまみが付いているなら、HA3500/5500のバランスは"Return"に合わせて外部エフェクターのつまみでウェットとドライの割合を調節する事をお勧めします。反対に外部エフェクターのつまみをウェットに合わせてHA3500/5500のバランスつまみで調節する方法もあります。
  8. ダイレクトアウトPost/Preスイッチ - スイッチを入れると("Pre"にすると)グラフィックイコライザーを通す前(コンプレッサー、ローパス、ハイパスは通った後)の電気信号をダイレクトアウトジャックから出力する様になります。スイッチを戻すと("Post"にすると)グラフィックイコライザーも通った後の電気信号になります。"Pre"はダイレクトアウトで送った後の機材のイコライザーに音作りを任せたい時に、"Post"は HA3500/5500のグラフィックイコライザーでも音作りしたい時に使います。
  9. ダイレクトアウトNormal/Ground Liftスイッチ - スイッチを入れると("Gnd. Lift"にすると)ダイレクトアウトジャックの3つの端子の内ひとつの機能を停止させます。グランドループによるハムまたはバズノイズ発生時のみお使いください。それ以外の時はスイッチは入れず("Normal"にする)においてください。
  10. ダイレクトアウトジャック - こちらの XLR端子より電気信号を外部ミキシング機材、PAシステムなどに送れます。ローインピーダンス(100Ω)、出力レベルはおよそ-30dBから-20dBです。また外部アンプにも入力感度-10dBで送れます。

HA3500/5500の設置と使い方

Hartkeのベースアンプは数分ほどの簡単な作業で設置、使用できます。

  1. 梱包材をすべて取り除き、アンプを設置する場所を決めてください。(梱包材は必要に応じて保管してください)過熱を避けるため、背面パネル(特にファン)の近くの障害物は無くし、空気の循環を良くしてください。
  2. 背面パネルのスピーカーアウトを使い、ベースキャビネットと繋げます。(訳者注:アンプとキャビネットはスピーカーケーブルで繋ぎます)キャビネットに繋ぐまではアンプの電源を入れることをお控えください。キャビネットにはインピーダンス4Ωの物を一つ、もしくは8Ωの物を二つ使うことをおすすめします。HartkeのアンプはHartkeのキャビネットに最適化して作られていますが、他社ブランドのキャビネットにも対応します。最小でインピーダンス4Ωのキャビネットまで使用可能です。(4Ωかそれより大きなインピーダンスの物をお使いください)スピーカージャックのチップ部が、キャビネットのインプットの"+"(ホット)に、スリーブ部が"-"(グランド)に当たる様に繋いでください。
    警告:Hartkeのアンプは非常に高い出力を持ちます。最大出力で使用すると繋いでるキャビネットを、ブランド、サイズ、設定などに関わらず故障させることがあります。あまり過度な出力は控え、機材を損傷させる原因を避けてください。繋いでいるキャビネットに異常な動作が見受けられたら、すぐに電源を落とす、もしくはイコライザー、コンプレッサーを使いサブハーモニック(低周波)な音を減らしてください」
  3. 次にACプラグをアースのあるコンセントに繋いでください。この時まだ電源を入れないでください。
  4. 楽器用ケーブルを使いお持ちのベースを前方パネルの適切なインプットと繋いでください。(アクティブベースならアクティブインプットに、そうで無いならパッシブインプットに繋いでください)HA3500/5500の前方パネルのマスターボリュームを"0"に(反時計回りに最後まで)、プリアンプA(真空管)とプリアンプB(ソリッドステート)を"5"(12時の位置)に合わせてください。コンプレッサーは"Off"に(反時計回りに最後まで、クリック音がします)、ローパス、ハイパスを真ん中の"0"に。最後にグラフィックイコライザーのIn/Outスイッチを"Out"にしてください。
  5. 前方パネルの電源スイッチを入れてアンプを点けます。3秒くらいすると保護回路の起動を知らせるクリック音がします。
  6. お持ちのベースのボリュームを最大にして、次に音を出しつつアンプのマスターボリュームを徐々に上げて音量を調節してください。もしマスターボリュームが小さくても音が歪む様ならベース(またはケーブル)の状態を確かめてください。
    *アクティブベースは内臓バッテリーにより機能します。
  7. 二つのプリアンプの音量バランスを変えて、それぞれの全体の音への影響を確かめてください。ご使用の楽器やお客様の好みによって、二つのプリアンプの内どちらか片方、もしくは二つの混ぜ合わせが気に入ると思います。二つを同じだけ使うと一つの時の2倍の音量になります。前の手順4で二つとも"5"の位置に合わせる事をお勧めしましたが、実際にはお客様の好みでお使い頂けます。ですが二つともを"10"の位置に合わせる事はお控えください、結果として音が歪みます。
  8. プリアンプのバランス調整が済んだら、次はローパス、ハイパスの調節です。これについては、このマニュアルの"イコライザーについて”をお読みください。楽器、プレイスタイルに合った良いセッティングを見付けたらメモする事をお勧めします。
  9. 次にHA3500/5500のグラフィックイコライザーを試してください。始めに各10個のつまみを真ん中の"0"の位置に合わせます。そしてIn/Outスイッチを押してください(Inにしてください)グラフィックイコライザーが起動します。ベースを弾きつつ各つまみを調節します。詳しくはこのマニュアルの"イコライザーについて”をお読みください。また繰り返しになりますが、良いセッティングを見付けたらメモしておく事をお勧めします。
  10. 今度はHA3500/5500のコンプレッサーを試します。コンプレッサーのつまみを"Off"の位置から時計回りに回すと起動します。(起動時にクリック音がします)時計回りに回す程にコンプレッサーの効きが強くなります。ピークに近い大きな音(スラップなど)が段々と圧縮されて、また小さな音は圧縮されない事を聞き確かめられると思います。詳しくは"コンプレッサーについて”をお読みください。HA3500/5500のコンプレッサーが働いていない時はコンプレッサーのLEDは緑色に点灯、少しでも使っていると赤く点滅、ピークに達すると(きつく音を圧縮してると)赤く点灯します。
  11. エフェクターを併用される方は一度アンプの電源を落としてオーディオケーブルで、エフェクトセンドとエフェクターのインプットを、エフェクトリターンとエフェクターのアウトプットを繋いでください。(必要に応じてマルチエフェクターを同時に繋ぐこともできます)始めにバランスのつまみを真ん中の"0"の位置に合わせてください、エフェクターに送る前の音と、送った後の音が等量で聞こえます。アンプの電源を入れ直してベースを弾きつつエフェクターの設定を調節します。良い音作りのために、繋いでる全てのエフェクターのインプット、アウトプットゲインを0dBにして(全てのゲインを等しくして)エフェクター間の音の増減を無くしてください。

以上の手順を踏んでまだご不明な点のある方は、Samsonのテクニカルサポート(1-800-372-6766)にアメリカ時間で午前9時から午後5時の間にお電話ください。

イコライザーについて

HA3500/5500はベースの音色を大きく変えられる機能を持ってます、この工程をイコライゼーションと言います。イコライゼーションするに当たって大事なのが、普段聞いてる音はそれぞれ複数のピッチ、周波数の組み合わせで構成されていることを理解することです。この組み合わさり方が音の音色を決定付けます。イコライザーのつまみで各周波数帯の音量を増減させて音色を変えられます。(通常のベース、トレブルの様に使えて、なおかつより高精度に)HA3500/5500では2つの方法でベースの音をイコライゼーションできます。

  • ローパスとハイパスで18dBまで2つの広域の周波数帯を増幅、減衰させられます。
  • グラフィックイコライザーで15dBまで10個の狭域の周波数帯を増幅、減衰させられます。

通常はグラフィックイコライザーで音作りする前にローパス、ハイパスを調節します。ローパスは 100Hzを中心とした広域の周波数帯に影響します、同様にハイパスは10kHzを中心とする広域の周波数帯に影響します。どちらも真ん中の"0"に合わせている時は何の影響も及ぼしません。真ん中から右に動かすと、対応する周波数帯が増幅されます。左に動かすと減衰されます。ベースの音はほとんど10kHz の周波数を持たないので、ハイパスは全体のノイズ調節として捉えてください、左側に動かすとシー、ブー、と言ったノイズをベースの音をほとんど変えることなく取り除けます。同様に、ローパスを左に動かすと低いうなり、詰まった感じを取り除けます。

グラフィックイコライザーは10個のつまみを持っていて、それぞれ狭域の周波数帯に対応しています。(30Hz、64Hz、125Hz、250Hz、500Hz、1kHz、2kHz、3kHz、5kHz、8kHzに) お好みの音色を"描く"ことができます。真ん中の"0"の位置につまみを合わせてる時は音へ影響しません。上につまみを持ち上げると("+15"に向かって)対応する周波数帯が増幅されます。下に落とすと("-15"に向かって)対応する周波数帯が減衰します。当社ではこれらの周波数帯を慎重に選びました、なぜならベースの音に一番影響するからです。例えば最も低いつまみ(30Hz)は音のとても低い所に影響します、(実際、ほとんどの人は20Hz以下の音を聞き取れません)一方で高い側の4つのつまみは(2、3、4、8kHz)音のギラつきに影響します。

警告:大きな音量で演奏中、30Hzのつまみを上げる際はご注意ください(コンプレッサーを使用されてない時は特に)お繋ぎのスピーカーに過剰な負担をかける可能性があります。

グラフィックイコライザーの各つまみが音にどう影響するか試すには、まず10個ともを平らに並べます。(すべてを真ん中の"0"の位置に合わせます)次に、一つずつ、つまみを上下させて音への影響を注意深く聞き込みます。特別グラフィックイコライザーを使う必要を感じなければ、In/Outスイッチを"Out"にしてバイパスできます。また、あらかじめグラフィックイコライザーをセットしておいて(例えば、ソロ演奏するとき用に)スイッチで素早く音を切り替える使い方もできます。注意点として、すべてのつまみを同じ量だけ上げると、マスターボリュームを上げるのと同じになります。反対にすべてのつまみを同じだけ下げることは、マスターボリュームを下げるのと同じです。この様な時はマスターボリュームを使った方が効率的です。

イコライザーを安全に使うには、どの周波数帯を増幅するかより、どの周波数帯を減らすか、を考えることです。周波数帯の増幅は全体の音量を上げる効果も持つので、特に低い周波数帯を増やし過ぎると歪み、スピーカーの損傷に繋がる可能性があります。これに関して、HA3500/5500のコンプレッサーを起動させると多少は防ぐことができます。もし、よくイコライザーで低い周波数帯を大量に増幅される方は、常にコンプレッサーを起動させてスピーカーの損傷を未然に防ぐことをお勧めします。

イコライゼーションの仕方はご使用の楽器、お客様の好み、プレイスタイルに大きく依存します。ですが、ここにいくつか例を挙げます。

  • 深みのあるレゲエ、モータウン風の音にしたい時は低音域を増やして、高音域を少し減らします。(中音域はそのままか、少し減らします)下図を参照ください。
  • 音圧を抑えて音に明瞭さを持たせたい時は、低音域と高音域はそのままに、中音域を減らしてみてください。下図を参照ください。
  • ギラギラと切れの良い音にしたい時は、高または中高音域を増やしてみてください。下図を参照ください。(新しい弦に張り替えることも非常に有効です)
  • 楽器、曲に合った良いイコライゼーションの仕方を見付けたときはメモしておく事をお勧めします。(意外と簡単に忘れてしまうものなので)
hartke, ha3500, ha5500のグラフィックイコライザー

最後に、HA3500/5500のイコライザーに加えて、ベース本体にもイコライザーが付いてることを忘れないでください。(アクティブベースご使用の場合は特に)他にもプリアンプ、コンプレッサーなどを併用した音作りを試してみてください。さらに詳しく知りたい方は、次節の「コンプレッサーについて」をお読みください。

コンプレッサーについて

音のダイナミクスとは演奏音の大きな所と小さな所との差です。例えば、ベースを弾いてるといくつかの音(例えば4弦のハイポジションの音)が他の音より明らかに大きく鳴っていることに気付くと思います。HA3500/5500内臓のコンプレッサー回路はこの様な演奏中の音のダイナミクスを自動的に減らし、大きな音を小さな音に近づけます。結果として、すべての音が同程度の音量で出力されます。

前方パネルのコンプレッサーつまみで音の圧縮具合(ピークの音をどれくらい小さくするか)を調節します、その際スレショルドとレシオは同時に動きます。(レシオは2:1から∞まで動きます)反時計回りに回し切って"Off"の位置に合わせるとバイパスされてコンプレッサーはかかりません。("Off"に合わせる時クリック音がします)つまみを時計回りに回すに従って音の圧縮具合が増えて行きます。(レシオが 1 から∞まで)回し切るとコンプレッサーではなくリミッターになります、大きな音は一定の音量になって出力されます。

HA3500/5500は前方パネルのコンプレッサーLEDで常にコンプレッサーのかかり具合を知らせてくれます。緑色に点灯してる時(例えばつまみが"Off"になっている時)はコンプレッサーが働いてません。光の消えてる時はおよそ2:1の割合で音を圧縮してます。赤く点滅してる時はレシオが∞近くまで来てます。赤く点灯してる時はリミッター状態になってます。コンプレッサーLEDの光り方は入力された音の処理状況に従って変わり続けます。

コンプレッサーには主に3つの使い道があります。1つ目はここまで書いて来た通り、ベースの演奏音を均一にして音量を整えられます。2つ目はパンチのある演奏にできることです、音量が整っているので力いっぱい演奏しても音の歪みを心配しなくて良くなるからです。3つ目は使用されてるスピーカーキャビネットを保護することです、指を叩きつけた時などの瞬間的な大きな音から守ります。

アンプを使う時にコンプレッサーも使うかは個人的な好み、プレイスタイルに依ります。気に入るかまずは試してみてください。その際、普段から小さな音量で演奏されてる方はコンプレッサーを使ってもあまり効果が無いことに気付くと思います。その様な時にはコンプレッサーは使わなくても良いでしょう、必要性を感じなければ"Off"のままで大丈夫です。

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