ASMRでマイクに耳かきや
マッサージするのが当たり前になってしまい
みんなから忘れられている
”ASMRはマイクに負担のかかる使い方で故障のリスクがある”
という事実を改めて書きたいと思います。
注意すべきポイントをまとめて、
なるべく安全な方法を解説します。
バイノーラルマイクの本来の使い道
3DioやKU100といったバイノーラルマイクは
人間の耳に近い聞こえ方で録りたくて開発されました。
山を歩きながら自然の環境音を録ったり
演奏会場に置いて臨場感あふれる音楽を録ったり
が本来の使い道です。
ASMRの耳かきやマッサージ
みたいなマイクを直接いじる使い方は
作った人には想定外
壊れても不思議ありません。
今となっては分かりませんが
3Dioに初めて耳かきしたのは誰なのでしょう…?
ASMR用マイクは湿気に弱い
ASMR用マイクはコンデンサーマイクと呼ばれる
デリケートな種類のマイクで特に湿気に弱いです。
壊れるまで行かなくとも
湿気にさらされる程に音質が落ちてしまいます…。
ボーカルの収録なども
唾液を防ぐポップガードでマイクを守ります。
ポップガード
保管方法
普段は購入時の箱に湿度調整剤付きで
保管すると良いでしょう。
こちらの島村楽器さんの記事によると
この湿度調整剤で
密閉された容器内を湿度40~50%に保てます。
コンデンサーマイクの理想の保管湿度は30~50%です。
保証規定
3Dioの保証規定を読んでみると
液体、クリーム、ローション、ジェル、泡、その他の湿り気のある物体
を使用した場合は修理を断ると書いてあります。
オイルマッサージ、シャンプーはもちろん
色々なASMRの技が実はNG行為…。
マッサージに使う液体では
水分ゼロのオイルが一番マイクに優しそう。
防水対策
それでも液体を使うなら
これくらいラップで包んで
ようやく安全レベル。
ラップをしてても3Dioの感度なら十分よい音が録れます。
湿気は入り込んで来るので完全とは言えません…。
炭酸水もパチパチすると細かな水しぶきが飛ぶので
ハンカチを被せたりがお勧め。
収録事故
収録中の事故も予想されるので
対策なしで臨むのは控えましょう。
シャンプーしてて泡の塊が耳に入ったり…。
氷水をかき混ぜてこぼしちゃったり…。
耳ふーも危険?
人間の息にも水分は含まれるので
厳密には耳ふーも危険です。
ただ耳ふーをしてマイクが壊れた話は
聞きませんので、たぶん大丈夫。
安物のマイク
解決策としては危険なASMR収録には
TASCAMなど壊れても良い安物のマイクを使うこと。
白3Dioから黒3Dioにステップアップした後
使わなくなった白耳の再利用先にも考えられます。
配信の際にも
オーディオインターフェイスの口数が多ければ
複数のマイクを同時接続できるので、
危険な時だけ切り替えることも可能です。
鼓膜で保護
デリケートなので通称"鼓膜"と呼ばれる
布素材で守られているマイクもあります。
例えば白3Dio、SR3D、Headrecは鼓膜あり。
ちょっとした水滴、塵などは
この鼓膜で防げます。
鼓膜ありのマイクは
比較的丈夫なので初心者に向いてます。
鼓膜なしのマイク
TASCAM、黒3Dio、(おそらくKU100も)
には鼓膜が付いておらず耐久力で劣ります。
大切に扱ってあげる必要があります。
鼓膜がないぶん音の通りは良く、その意味では優秀。
耳かきは鼓膜を傷める
そんな大事な鼓膜なのですが
耳かきASMRでは
ゴリゴリと掻かれてしまいます。
竹の耳かきはもちろん
ステンレス製耳かき、スケーラー
硬くて鋭いほど鼓膜の傷みは早く
いつかはボロボロになって剥がすことに…。
目安としては
梵天<指かき<綿棒<竹<金属<尖った物
の順です。
安全な耳かき
鼓膜を守る方法としては
梵天、綿棒を中心にしたり
優しく掻いて音量の不足分は
マイクのゲインを上げて調節します。
ホワイトノイズは増えますが
ゾクゾクする音は録れやすく一長一短。
ゴリゴリしたい人は
鼓膜の代わりになる物を掻くのがお勧め。
- タオル耳かき
- スポンジ耳かき
- コルク耳かき
色々あり
耳の形にすると耳介こみで掻けるので、
奥行きのある耳かきになって
むしろリアルさが増すことも。
最も安全な方法
最も安全なのはマイクに触れずに行うASMRです。
囁き声や、はさみの音
水が密封されていれば安全に収録できます。
あとは耳ふさぎ、
タッピングみたいな素手でマイクを触る系
梵天、メイクブラシは
ひょっとしたら毛が抜けて入るかもなので
鼓膜ありのマイクでなら
水気なしのスクイーズ、
硬めのスライムも大丈夫そうです。
まとめ
マイクは直接手で触れずに使うことを前提に作られているので
ASMRの色々な技はマイクを壊す可能性を持ちます。
特に湿気に弱く
水系の収録では防水対策が必要。
マイクを守ってくれる鼓膜も大事なので
柔らかい素材の耳かきを使ったり
代わりの物を掻いたりで対処できます。
本当にマイクを労わるなら
触れずに行うASMRが安全です。