ASMR

【ファンノイズ対策】
ASMRに向いているパソコンの選び方

ASMR収録は繊細で、
PCのファンの音すら気になってしまいます。

なので、ASMRに向いているのは
ファンの音を静かにしやすくて

なおかつ、配信、動画編集のしやすい
ハイスペックなPCとなります。

この記事では

  • デスクトップ
  • ノート
  • ファンレス

3つのPCの種類の内、どれを選ぶべきか解説したいと思います。


結論から言うと、総合的に見るなら
ASMR配信に向いているのはデスクトップです。

ノートは低負荷の状態をキープして使えるなら、
セミファンレス設計(低負荷時にファンが完全に止まります)
により静か。

ファンが元から付いてないファンレスPCは、
やはり熱による故障のリスクがあり、
Live2Dを用いた配信、動画の書き出しなど、
負荷のかかる作業を安全に行えるのは1時間ほど。

現状は静音性に優れたデスクトップを選び、
PC本体を別空間に隔離する方法が最善と思われます。

詳しく見て行きます。

デスクトップPC

始めに、最も有名なファンノイズ対策は防音室を使います。

ファンノイズなしのASMRをしている
配信者さんは大抵、防音室を持っていて

デスクトップPCの本体を防音室の外に置くことで
静かな環境を作ってます。(スタジオと同じやり方です)

防音室について詳しく

ノートPCでも出来ますが、
ディスプレイとキーボードを使えなくなります。

防音室を持ってない人は?

防音室を持ってない場合は、
PC本体を部屋の外に出してしまいましょう。

ポイント

ケーブルはドアの隙間から通します。

ドア一枚越しでも、ずいぶんと静かになります。

コンセントまで遠い時は延長コードで伸ばします。

他にも隔離場所として、
クローゼットや押し入れも利用できます。

ただし、PCを安全に使える気温は35℃まで、
風通しの点から夏は危険です。

気温が高いとファンの回転数も増えます。

パーツ交換

デスクトップPCは静音性を追究しやすいです。

購入後も

  • ファン
  • ケース

の二つを静音仕様に取り換えられます。

ファン

デスクトップには

  • CPUのファン
  • GPUのファン
  • 電源ユニットのファン
  • ケースのファン

全部で4種類のファンが付いてます。

実はファンの台数は多いほど静かになります。

ファンが一つだけだと、風が届きにくい位置まで
頑張って冷ますことになるので、
高速回転する羽目になります。

大事なのは回転数。

この内、個人レベルで取り換え可能なのは、
CPUとケースファンの二つ

Noctuaというメーカーが
静音ファンで優秀とされています。

出典:Amazon「Noctua」

GPUと電源ユニットのファンは
機械部と一体化していることが多く、
丸ごとの交換になってしまいます。

ファンだけの交換は専門技術が必要なため、
購入時点で静音仕様にしましょう。

ケース

防音素材で作られたPCケースもあります。

さらには、ケース内の空気の流れ(エアフロー)
を作るケースファンが効率よく働くよう研究されてもいます。

空気の流れが良いほど熱を排出できるので、
ファンの回転を抑えられます。

有名なのは、Fractal Design社のDefineシリーズ

出典:Amazon「Fractal Design Define」

Be Quiet!というメーカーも、
PCのファンとケース、両方で高い評価を得てます。

ハイエンド静音PC(PR)

静音PCメーカーのサイコムは騒音値において

アイドル時(起動させてるだけの状態)
13.9dB、高負荷時でも28.5dBを達成してます。

出典:サイコム「Silent Master PRO」

このスペックならYouTubeでLive配信しても、
恐らくは20dB(囁き声くらいの音量)
ほどで済むと予想されます。

PC本体を部屋の外に配置すれば、
ドアの外で誰かが囁いてくる程度のノイズです。

スペックの高さ

デスクトップPCはスペックが高いです。

スペックの高さは色々な面で助けになります。

ファンの音程

ノートPCのファンは小型なため、
回転すると耳に差さる高音です。

一方、デスクトップPCのファンは大型なため、
落ち着く低音で聞きやすく、リラックス効果もあり

↓ASMRの動画すらあります。

ノートPC

ノートPCの優秀な点は、
低負荷時には完全にファンが止まる、
セミファンレス設計なことです。

例えば音声の収録のみ、など
低負荷の状態をキープして利用できるなら
ノートPCが便利です。

私の経験則に過ぎませんが、
デスクトップとノートのファン音量をグラフにしました。

低負荷時においてファンが止まっている、
もしくは動き始めた、辺りまでならノートは静かです。

ところが、負荷を増やすと一気に
デスクトップを追い越して

最終的には嵐のような、唸りを上げます。

Live中にファンの音が大きくなり過ぎて、
配信を続けられなくなる事もあります。

ノートPCは音声だけ録って、スマホで撮った映像と合わせて
動画を作るのに向いてます。

高性能なGPUも積めるので、動画編集も快適です。

ファンの制御ソフト

ファンの動きを強制的にコントロールするソフトもあります。

PC内部の温度を測定しつつ、
極力ファンの回転を落としてくれます。

ただし無理をさせているので、PCの寿命を縮めます。

熱くなりづらい冬なら比較的良さそうですが、
春・秋、夏にソフトを使うのは故障の元になります。

PC本体を別の部屋に置く

PC本体を別の部屋に置くことも可能らしいです。

実現すればファンの音をほぼ無音にできます。

考えられる手順

マウス、キーボード、webカメラ等はワイヤレス化して

ディスプレイ用のHDMIケーブル
マイク用のXLRケーブルには
10mの長い物を使用。

音声のモニター用のヘッドホンも、
延長ケーブルでオーディオインターフェイスにつなぎます。

出典:サウンドハウス「ヘッドホン延長ケーブル」

私の家(木造)で試してみたら、一つ隣の部屋なら
ワイヤレスマウスが使えたので
木造建築は、この方法で大丈夫そうです。

ドアや壁の材質により電波の通りが変わって来るので、
動作を確認しながら環境を整えてください。

電波が届かない時は
USBケーブルも延長ケーブルで伸ばす。

またはBluetoothよりWi-Fi接続の方が電波が強いので

キーボード、マウス、ディスプレイを
タブレットのリモートデスクトップにまとめて、

スマートフォンをWi-Fi接続のウェブカメラとして
使う方法なら上手く行くかもです。

補足

XLRケーブルは10mと長くても
ファンタム電源は機能し、音質の劣化もほぼありません。

こちらの動画によると、9.6kmのケーブル長でも
ファンタム電源を供給できてます。

ワイヤレスwebカメラは有線より遅延しやすいです。

映像と音声のズレはOBSの設定で合わせられます。

ファンレスPC

ファンレスPCという、
ファンの付いていない珍しいモデルもあります。

一見、最もASMRに向いてそうですが、
GPUの性能が劣るのと、
熱による故障の危険を持ちます。

とはいえ年々、性能が上がって来ていて

最新のMacBook Air M3のグラフィック処理能力は

OBSの推奨スペック

出典:OBS Studio

Live2Dの動作環境を満たし、

出典:Live2D Cubism Editor

メモリを16GBに増設すれば、
Blenderの3Dモデルも動いて

解像度を落としながら作業するなら、
4Kの動画編集すらこなします。

VTuberさんで実際に利用された方も居り

こちらのみる・ふぃあんさんの配信は、
Live2Dを使用しつつ解像度は720pです。

問題は熱

PCのスペックは足りているのですが、
問題はファンレスなので、時間と共に熱くなります。

みる・ふぃあんさんも、
24:37に「熱くなってる」とコメントされてます。

ちなみに、エラーはインターネット回線が原因。

他の動画も見ると、春に最長1時間の配信をされていて

また、こちらの方も(2世代前のM1で)
1080pのゲームのキャプチャ配信を1時間行えているので

1時間までならMacBook Airでも大丈夫そうです。

グラフィック処理能力

ゲーム

グラフィック処理能力も最新のGPUに比べると低め

高度な3Dゲームは動作が重く、
果ては過熱による性能低下(サーマルスロットリング)
に至ります。

ゲーム配信はスイッチやPSの画面をキャプチャする形、
または、2D程度のゲームが主になりそうです。

動画編集

動画編集は解像度を落とすなら、大体
何でも出来るみたいです。

ただ、こちらも長時間の作業は避けるべき

この方も

(5月にアップされた動画です)

2~3時間の映画を録画していて、
CPUの温度が100℃近くになったそうです。

CPUの許容温度は100℃までと言われてます。

ASMR動画は長尺になりやすいので、
MacBook Airでそのまま書き出すのは危険

分割した後、結合する方式か、
編集は別のPCで行う等の対策が必要になります。

熱による故障を避けるため、
スタンドに乗せるのは必須と思われます。

ファンも取り付けると、より冷えます。

熱の溜まり具合は負荷のかけ方に依存します。

Live2Dやプラグインを使わず、実写にしたり、
極端な話、一枚絵だけの静止画配信にするなど、
PCの負荷を減らす処置を講じる

または、冬のように寒い季節なら熱と相談しつつ、
2~3時間の配信も可能かもしれません。

今後

現状はこうですが、MacBook Air M3は
2024年の春に発売されたもので

次世代のM4は2025年の春に発売予定です。

M1、M2、M3と、ここまでファンレスのまま
性能を上げて来ているためM4には期待できます。

まとめ

総合的に見て、ASMRに向いてるのはデスクトップです。

ノートは低負荷をキープできるなら、セミファンレス設計により静か

高性能なGPUも積め、動画編集までこなせて便利なものの、
Live配信に使えるかはファンの機嫌によります。

ファンレスは現状、
安全に負荷のかかる作業を行えるのは1時間ほど

グラフィック処理能力も劣るため、
熱による故障を心配しながら使うよりかは

スペックの高いデスクトップの本体を頑張って
別の部屋に移す方法を考えて、
ファンの音を消すやり方が良さそうに思えます。

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